2025年度予測

イノシシ農作物被害
衛星予測

人工衛星が観測する森林NDVIから山の実りを推定し、
イノシシの人里出没リスクを都道府県別に予測します

R7予測 被害総額
27.6
億円
R6実績 被害総額
44.2
億円
前年比
-37.6%
大幅減の見通し
2025夏 森林NDVI
0.843
過去11年で最高

予測のポイント

2025年夏の森林NDVI(植生指数)は0.843と2015年以降で最も高い値を記録しました。 これは山林の植生が非常に活発であること、すなわちドングリ等の堅果類が豊作である可能性を示唆します。 山に十分な食料がある年はイノシシが人里に下りてくるリスクが低下するため、 2025年度(令和7年度)の農作物被害は前年度から大幅に減少すると予測されます。

都道府県別予測

リスクレベル: 1 低い 2 やや低い 3 平年並み | NDVI偏差がマイナス → 山の実りが悪く被害リスク上昇
# 都道府県 リスク 予測被害額 3年平均 増減率 NDVI 2025 NDVI偏差

予測モデル

衛星データ(MODIS NDVI)と農水省の鳥獣被害統計(R4〜R6)の関係を回帰分析し、 2025年夏のNDVI観測値から今年度の被害額を予測しています。
log₁₀(被害額) = 7.70 − 4.79 × NDVI   |   r = −0.43, R² = 0.15, p < 0.001

🛰 衛星データ

NASAのMODIS MOD13A2(1km解像度、16日コンポジット)から、 各都道府県の森林域における6〜8月のNDVI平均値を抽出。 森林マスクにはJAXA PALSAR Forest/Non-Forestを使用。 Google Earth Engine上で処理。

🐗 被害データ

農林水産省「野生鳥獣による都道府県別農作物被害状況」(参考2)の イノシシ被害金額を使用。R4〜R6(2022〜2024年度)の3年分×46都道府県 = 138データポイント。

📊 なぜNDVIが効くのか

森林NDVIが高い年は植生が活発 → ドングリ等の堅果類が豊作 → イノシシが山に留まり人里に出没しにくい。 逆にNDVIが低い年は山の実りが悪く、餌を求めて里に下りる。 クマの出没予測と同じメカニズム。r = −0.43

⚠️ 制約事項

現行モデルはNDVI単変数。既存のgibierプロジェクト(NDVI + NDWI + 夏季気温の3変数)では R² = 0.87を達成済みのため、変数追加により大幅な精度向上が見込める。 また被害金額データが3年分と少なく、データ蓄積による改善余地あり。

データソース

衛星データ: NASA MODIS MOD13A2 (NDVI) via Google Earth Engine
森林マスク: JAXA ALOS PALSAR Forest/Non-Forest
被害統計: 農林水産省「野生鳥獣による都道府県別農作物被害状況」(令和4〜6年度)
GEEプロジェクト: first-equinox-491617-p1